ミネラルオイルやワセリンは石油だから危険!という大きな誤解の話

インターネットが便利になったおかげで、化粧品に入っている成分について詳しくなれる機会が増えました。わたしももちろん、ネットがあったからこそ、あれやこれやと試行錯誤しながらズボラなりになんとかやってこれたひとりです。

でも、インターネットがあるからこそ、誤解され続けている成分というのもありますよね。

その代表格と言っても過言ではないのが、ミネラルオイル。
原料が石油なので、石油由来だからNG!と考えている人も多いし、肌に刺激になってはいけないから、とできるだけ避けようとしている人も多い成分です。わたし自身、まだ敏感肌で勉強し始めた頃にはミネラルオイルというだけで避けている時期もありました。

確かに、ワセリンやミネラルオイル自体には保湿力があるわけではなく、めちゃくちゃ良い!万能!!という成分ではないです。でも、むやみやたらに毒だ悪だと避ける必要はありません。

少し前、アメリカ・カリフォルニア大学が発行している「Berkeley Wellness」オンラインにて、「ミネラルオイル:事実と誤解」という記事が掲載されました。そこでは、そんなミネラルオイルでよくある誤解について科学的な事実がまとめられていたのです。

Mineral Oil: Facts and Myths | Berkeley Wellness

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そもそも、ミネラルオイルはどうやってできている?

ワセリン(petrolatum)と同様、ミネラルオイルはガソリンおよび他の石油製品を製造する際に出た安価な副産物である。未処理または処理の少ないミネラルオイル(トランスミッションオイルやギヤオイルなどに使用される)は発がん性と言われる不純物を含んでいるが、さらに精製されたミネラルオイルからは取り除かれ、スキンケア製品やドラッグストアで販売されている。

ミネラルオイルやワセリンは確かに石油製です。

でも、ただ石油をそのまま加工しているわけではありません。精製されて肌に悪影響を及ぼす不純物はしっかり取り除かれているのです。

だから、ミネラルオイルは精製されている分余計なものが含まれていないので、他の植物由来成分よりも不純物も少ないのがとても大きな特徴です。もちろん、肌への負担が少なくて済みます。おまけにとても安価で、だからこそ多くの商品に当たり前のように使われてきています。

あのワセリンは100%ミネラルオイルだし、ベビーオイルや有名ブランドのボディクリームなどにもミネラルオイルはひっそりと使われ続けているのです。

ミネラルオイルやワセリンを遣うと肌トラブルは起きない?

ミネラルオイルやワセリンを使い続けると、ニキビができるとか毛穴の黒ずみがひどくなるなどなど、都市伝説のようなウワサもありますが…。

鉱物油は「非同化性」という性質を持ち、毛穴を閉塞させずアレルギーの可能性は低い。

と、ミネラルオイルやワセリンが毛穴を防いだり炎症を起こしたりする可能性は低いということもわかっています。ベトベトした使い心地なのでつい疑ってしまいたくなりますが…。ワセリンやミネラルオイルでニキビができた!と感じた場合、使った時に他の原因で菌が入り込んでしまうことが原因なようです。

もちろん、毛穴が塞がれて酸化したせいで黒ずみがひどくなった!なんてことも起こりません。ミネラルオイルは皮膚を柔らかくする働きのあるものなので、むしろ肌のゴワつきを改善して毛穴の汚れを取りやすい状態に持っていきやすいと思います。

つまり、ミネラルオイルにまつわるウワサは誤解!ということ。確かに安心して使えます。

で、ミネラルオイルやワセリンのメリットは何かあるの?

そうは言っても、安全だからと言って遣う意味がなければ使う必要もないわけですが。

そもそもミネラルオイルが持つ働きはこんなものがあります。

  • 肌の表面を包み込んで肌の表面を守る
  • おかげで水分が逃げにくくなり、肌から水分が蒸発するのを防ぐ
  • 水分を逃さないおかげで、肌の柔らかさをキープすることができる
  • とても高い精製技術のおかげで安全性が高くて低刺激

ミネラルオイルは肌に吸収されるものではありません。肌の表面にとどまって肌の表面を守るものです。肌の表面に留まることで肌から水分が逃げるのを防ぐ働きはありますが、保湿成分のようで実は肌を保湿するパワーはありません。

なんだそれなら使う意味がないのでは?と思われるかもしれません。でも、肌の表面に長くとどまれるということは肌を刺激や乾燥から長時間守れるということ。刺激や乾燥から肌を守っている間に肌が自力で回復していってくれるので、ミネラルオイルやワセリンは肌にとって協力なサポーターになれるということなのです。

ただ、1つ要注意なのが肌が自力で回復できないほど荒れている時には、あまり役に立たないこともあるということ。過度に期待しすぎず、あくまで「肌に刺激がほとんどない優しい保湿剤」くらいのパワーだと思っておくことも大切かな、と思います。

ワセリンの保湿力ってどうなんだ?と感じた時の記事:
ワセリンのメリットとデメリット。別に万能な保湿剤ではない

とは言え、ここまで安全で低刺激な保湿剤は貴重

ミネラルオイルやワセリンは低刺激で安全性の高い、とても使いやすい保湿剤です。

肌から水分を逃すのを防ぐことで肌のうるおいを保つという保湿を行えるものなので、不足している水分を補うことはできません。だから、肌の乾燥が極端にひどい場合やもともと肌が弱い場合はより肌荒れを悪化させてしまったり、かゆみを引き起こしたりすることもあります。重ね塗りしても保湿力を高めることもできないので、使い過ぎには注意が必要です。

ある意味ちょっと普通の保湿成分とは違っているので、クセを理解して正しい使い方をする必要はあります。だから、無理に使わなくても別に何も問題はありません。

ただ、肌に悪影響を及ぼすとか肌荒れやニキビを悪化させるとか敏感肌に向かない成分だとか、そんなよくあるウワサは間違いです。なぜか肌にやさしいスキンケア化粧品の多くは、鉱物油フリーをメリットのように紹介しているものが多いですが、本当は、入っているからといって無理に避ける必要のない成分なのです。

むしろ本来はリスクも少なくて火傷などの傷につけてもシミないほど低刺激なもの。その確かさは皮膚科で処方されるほどです。他の保湿成分が合わない時やパパっと肌をケアしたい時など、「ここでミネラルオイルが使えるのに…!」という場面は意外と多いはず。

そんな便利なものを利用しない手はありません。
むやみやたらと避けたりせず、上手に付き合っていけると良いと思います。

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